ベーシックインカムは老後の心配がなくなるって本当?

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日付2021.01.29

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ベーシックインカムは老後の心配がなくなるって本当?

数年前まで高齢者は裕福というイメージが世の中にまだありましたが、最近では老後資金が年金以外に2,000万円必要と言われるようになり、老後生活のための資金不足による不安が広がっています。
厚生労働省が発表した平成28年の調査結果によると、生活保護を受けている人口が216万人以上おり、世帯数では163万世帯を超えています。そのうちの高齢者世帯の割合は49.6%となっており、実に約半数が高齢者世帯であるという結果になっています。さらに、この割合は年々増加傾向にあります。現在、仕事をバリバリこなしている現役世代が年金を受給する高齢者年代になったときに、この状況が改善しているとはなかなか考えづらい環境にあります。
そんな中、最近よく耳にするようになったのがベーシックインカム。
今回は、ベーシックインカムと老後の資金形成について考えていきたいと思います。

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そもそもベーシックインカムって?

ベーシックインカムとは、政府が国民に対し、生活に必要なお金を無条件で給付する社会保障制度で、古くは1974年にカナダで全世帯を対象に現金を給付するという実験が行われました。近年ではフィンランドで政府が2017年から2018年の2年間にわたりベーシックインカム給付の実験を行い、その有用性が検討されてきました。スペインでは2020年5月29日に最低所得を保障する制度としてベーシックインカムの導入が閣議決定されました。

日本では、様々なところでベーシックインカム実現のために、その有用性や課題や、対策が検討されていますが、未だ政府としては具体的な検討の発表はされていないのが現状です。


ベーシックインカムと一口に言っても、給付対象をどこまでにするか、給付の金額、その財源をどうするか、現行の生活保護制度や年金を廃止するのか、など様々な課題があり、それぞれをどう解決し制度化するかによって、そのベーシックインカムの性格は大きく変わってきます。しかし、ベーシックインカムの定義を「政府がすべての人に必要最低限の生活を保障する収入を無条件に支給する制度」と捉えるのであれば、0歳から高齢者まですべての人を対象に生活するために最低限必要な金額を給付するというのが本来のベーシックインカムといえるのではないかと思われます。


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ベーシックインカムがあれば老後への資産形成は不要か?

ベーシックインカムの支給額が「必要最低限の生活を保障する収入」とした場合、老後の生活においていくらくらいが妥当な金額でしょうか?

高齢者が1か月生活するのに必要な額は一人当たり約13万円と言われています。仮にベーシックインカムが現行の基礎年金にとって代わる制度になるとすると、基礎年金の平均受給額は平成30年度の厚生労働省「平成30年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると52,028円、となり、約8万円足りない計算になります。では、13万円支給されればいいかというとその財源をどこから調達するのかという課題が大きくのしかかり、ベーシックインカムの実現自体が難しくなる可能性もあります。

そもそも、豊かな老後を過ごすために必要な金額というのは、ライフスタイルや家族環境により様々であり、13万円あれば充分とは言えない方も多いかもしれません。

定年退職を迎える頃には、子供も自立し自分以外のことにお金を出費するイベントも以前と比べると減ってきます。しかし、住宅ローンの支払いがまだ残っていたり、病気や入院などで急な出費が必要になってくるのもこの年代です。毎月支給される必要最低限の収入の他に、急な出費に備えてある程度まとまったお金があった方が、不安の少ない老後生活を送れるでしょう。

30代や40代の仕事や育児で忙しい年代では、老後についてじっくり考える機会もなかなか無い方も多いかもしれません。しかし、老後は確実にやってきます。老後生活という現実に対し、ベーシックインカムという現時点では不確実なものに頼りきってしまうのは大きなリスクと言えます。

公的補助も活用しつつ、自分で資産形成し老後に備えることが豊かな老後生活を送る上でとても大事なことなのです。


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豊かな老後のための資産形成とは

老後の資産形成する上でお勧めなのは、複利効果が高いものや、節税メリットがあるものです。銀行の定期預金のような元本確保型のものは安全に貯蓄する上では非常に安心できますが、資産形成という意味では、低金利時代の現状において複利効果が低く節税メリットもないため効果的とはいえません。効果的に資産形成するのであれば、年金として支給され、掛け金や運用した利益が全額非課税になるiDeCoがお勧めです。個人事業主やフリーランスの場合、基礎年金に上乗せで支給される終身年金の国民年金基金と合わせて運用することでより老後の安心につながるでしょう。年金タイプの積み立て型資産形成をしつつ、さらに資金に余裕がある場合は、NISAや不動産投資を視野に入れてもいいでしょう。

いずれにしても、無理のない資産形成する上ではなるべく早く開始することが鍵となってきます。まだ始めていない方は老後のための資産形成を今から検討してみてはいかがでしょうか?


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おわりに

にわかに世界的に話題になりつつあるベーシックインカム。もしかすると私たちが老後を迎えるときには実現しているかもしれません。もし本当にお金の心配がない未来がきたら、暮らしへの不安は軽減されますが、現時点では実現するのか、実現してもどのような制度になるのかはまだまだ分かりません。ベーシックインカムを期待しつつも、自分でしっかり資産形成をし、将来に備えておく。それこそが、安心できる老後生活を送る上で最高の保障になってくるでしょう。


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